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掛川花鳥園 ~その1~ [動物園・水族館]

「一番好きな食べ物はなんですか?」
と質問されると、返答に困ってしまう。
よく食べるものはいくつか思い浮かぶけれど。

「一番好きな映画はなんですか?」
と質問されても、なんとも言い難い。
最低でも500本は観てきているだろうが、一番というのはなかな決められない。

「一番好きな鳥はなんですか?」
これなら、こう答えよう。
「ヘビクイワシです」と。


口にしたことがある食べ物や料理の種類に比べれば、
私の知っている鳥類の種類はたかが知れている。
それでも一番を尋ねられて、即座に特定の種を言うというには思いの外に難しい。にも関わらず、ヘビクイワシの名前はパっとでてくるから不思議である。

彼らの魅力は、私に行動を起こさせるには十分すぎるほどであった。
自家用車のない私は、ある車の助手席に乗りナビゲートをしながら高速道路や一般道を進み――辿り着いたのは、静岡県の掛川市。
ここに日本で唯一ヘビクイワシのショーがみられる施設、『掛川花鳥園』がある。
 
  
 
ヘビクイワシはアフリカにしか生息していないが、日本の動物園でも何カ所かで展示している。
ヘビクイワシに限ったことではないが、鳥類や霊長類などは黒い檻に入っていることが多い。
好きな鳥ならば檻のないところで見たい、ショーがあるのなら見てみたい。常日頃から思っていた。
この春やっと赴くことができたので、レポートというより感動を書き記したい。
自動車を出してくれ、静岡県まで乗せてくれ、なおかつ共に掛川花鳥園を堪能してくれた同行者に感謝しております)



前振りが長くなってしまったが、2013年の春に初めて掛川花鳥園へ行って参りました。
本題は少し後にして、他の鳥や施設に関してのお話を少々。

駐車場に到着してまず驚いたことが一つ。
出入口のある建物は日本家屋なのだ。
 
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入ってみると左右に広がるはフクロウの数々。
係員さんの話によると、掛川花鳥園は日本で鳥類の種類が二番目に多く、フクロウに関しては最も種類の多いとのこと。

いわずもがなだるが花鳥園は一般的な動物園ではない。
鳥(と花)に的を絞っているのが特徴。
日本家屋を抜けると、次の建物との間、一瞬だけ屋外にでる。
右手の池には様々なカモ、左手の池にはケープペンギンたちが放し飼いとなっている。
カモは平気で通路を横断するが、ペンギンたちにも触れるほど近い。
ヒトとペンギンの間をガラスや柵で隔てていない施設というのは、実に珍しい。
 
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ここで一つ疑問が浮かんだ。
右手のカモ池と左手のペンギン池の中央には通路があるだけ。
その気になればカモもペンギンも、どちらにも往来できるわけだ。
しかし、しっかりとした棲み分けができている。
人間には見えない境界線が存在しているように思えた。なぜだろうか。
その理由を……残念ながら、飼育員さんなどに質問するのを忘れてしまった。
淡水と海水に分けているのだろうか。

カモとペンギンに見送られると、憩いの場ともいえる花々に囲まれた休憩コーナーがある。
ここを中央とし、右には面積の広いバードケージがあり、左には屋外展示となっている。
この日は日光が眩しいほど陽気であったが、屋外よりも温かいバードケージから先に。
 
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掛川花鳥園のバードケージは、縦に長い。
小鳥たちが群れを成して飛翔する光景が見られるほどに。
色鮮やかなコガネメキシコインコたちが横になって飛ぶ姿は、あたかも南国を訪れた気分になる。
諸注意をすると、彼らは平気で耳の横をパタパタとつっきっていくので気を抜いていると驚かされてしまいます。

さて、コガネメキシコインコはペットとして飼われることもあり、人間に懐きやすい。
子供達の手に乗っているのを見かけたので、私もさっそく真似してみる。
木箱の上で休んでいる一匹に手をさしのべてみたものの、指先を見つめられてしまった。なかなか乗ってくれない。
近くにエサが打っていたので試しに購入して誘導作戦をしようか迷っていと、目を果たした隙に彼は移動してくれた。手のりインコ完成である。
同行者に「見てみて~」と行こうとしたところ、耳元に羽音と、肩に確かな重みが。しかも2回。
そして――下の写真のように。
 
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(後ろにいるカップルさんたちが主役のような写真になってしまった……) 
 
係員さんが「一生に一度あるかないかですよ~」と、ほがらかな微笑
レアな体験をしたという幸運は、花鳥園に着いて早々に「来てよかった」という気持ちにさせるほど力を持っていた。
うん、感じの良い係員さんだ。それとも飼育員さんだろうか。 

(コガネメキシコインコに限らず、動物園や水族館にいる多くの生き物は財力さえあれば正規のルートにて個人で購入することができる。ミーアキャットやプレーリードッグ、鳥ではハクチョウの一種など大型のペットショップで売られているのを見たことある方も多いだろう。TVのCMなどで「宝クジ当たったからキリンかっちゃったよ~」というのがあったが、動物商を介せば不可能ではないということである)
 
・アケボノインコ
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さて、こちらのバードケージには地に足をつけている鳥も多い。
オウギバトやクジャクといった丸っこいものからフラミンゴに至るまで、柵を挟まずに目の前にいる。正直にいえば、撫でられる。
だが実際に触れてしまうと、係員さんではなく鳥に怒られてしまうかもしれないので、色々と注意すべきであろう。
 
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有名な鳥ばかりの紹介になっているが、このまま有名どころを続けていきたい。
屋外へ移動すると、奥の方に『エミュー牧場』が見える。
「地上にいる大きい鳥は?」と問いかけると、ダチョウが真っ先に思い浮かぶ方が多いだろう。
だが、エミューというのもなかなか……デカい。
ちょっと写真を見てもらいたい。
 
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靴を履いているのもあり、私の体高は180㎝と見積もってもらおう。
だが、首を伸ばしたエミューは私よりも高い。
エミュー牧場は15~20匹くらいいたはずなので、エサ(100円)を持って柵をくぐると、囲まれることになる。エミューを堪能できる。
 
 
 
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他の多くのお客さんは外から見守っているのだが、せっかくなのに勿体ない。
エミューは、ダチョウやヒクイドリに比べて気性がおとなしい。
それに、この子たちのクチバシに指を挟まれてもハクチョウに比べて痛くない。ましてやハトほど鋭利でもないので、チクっとする感じもない。とはいえ大きいクチバシなので、くすぐったいという感覚にもならず、全く痛みがしないわけでもなく――
例えるなら、まずマジックハンドの先にアヒルのクチバシを模して作られたオモチャがあるが、それを思い浮かべていただきたい。その先端を少し丸くしたものでありながら、同時にパワーを強化したものであろうか。もう一度あのエミューの群れに突貫して確認したい。

同行者から「エミューに囲まれてるのに凄く楽しそうな顔してるね」と言われた私は「こっちに来なよ」と誘った。
ところが「無理! コイツら鳥っていうか恐竜だよ!!」と言われた。
恐竜好きの私からすれば、実に素晴らしい返答を頂いた。


エミューに限らず、各所でエサが売っている。
もちろん鳥によって食するものが違うので、エサも様々だ。
均一に100円として販売しているので、原価によるものか種類によって量も違っている。
エミュー用にはキャットフードのような固形物が20個くらい、ペリカンには魚が2匹。

基本的に動物との〝ふれあい〟というのは、ヒトから歩み寄るものだ。
しかしエサを持ったときから、花鳥園では立場が変わる。
例えばエミュー牧場の近くにある、大きな池でのことだ。
エサを持った瞬間、目ざとく気がついたカモが短い足でトテトテやってきた。
ひとたびエサやりを開始したら、遠くで浮かんでいたカモたちが陸上し、一気に囲まれてしまった。
「よこせ!」と言わんばかりに、靴を突っつかれる。
それがまた楽しくなって――
この日、私はエサだけで1000円以上は使ってしまった。
何故か肩の一部までも汚れている。エミューに囲まれているときに服を挟まれたかな。

 
   
(近くの草を食べていたサカツラガンさんに、手渡しを挑戦)
 
 
さて、屋外にはエミュー牧場と大きな池の他に、バードショーのスペースがある。
待ちかねたヘビクイワシのショーについては、また次回。


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