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2015年09月26日| 2016年08月01日 |- ブログトップ

『海のハンター展 –恵み豊かな地球の未来–』へ [恐竜・古生物]



上野にある国立科学博物館にて、『海のハンター
恵み豊かな地球の未来』が始まりました。会期は201678日から月日まで。私は一足先に、内覧会へ参加いたしました。

 

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目玉は、ホホジロザメ(ホオジロザメ)の液浸標本。ぶっといホルマリン注射を内臓や筋に注入され、ホルマリン液に入ったホホジロザメは、生前の艶が残っているようにすら見える。背面が灰色や黒っぽく、腹部にかけて白くなる、一般的にイメージしやすいサメの配色である。



しかし新鮮なのは、今のうちだけ。理科室の棚にあるようなホルマリン標本を思い出して頂くと、白っぽいものが多いと思う。このホホジロザメ標本も月日と共に白くなっていくのである。



小さい頃からサメというものを見てきて、あの配色こそ権威のようなサメの象徴と刷り込まれているところがある。サメの生み出す恐怖は、歯や体格というパワーという面から生み出されるものだけではなく、モノトーンの忍び寄る緊迫感もあるだろう。灰色が強く残る公開直後に見られて、震怖を体感できて、実に良かった。

 

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 ホホジロザメにしても、他に多くいるサメの標本にしても、口の位置がやや高く飾られている。天井からワイヤーで吊してあるものが多いが、「子供たちがサメに襲われている臨場感」が生まれる高さが意識されている。私のような大人も、童心に戻るように中腰になることで被食者気分が味わえた。



 



 さて、あとは個人的な好みのものを。まずはヒョウアザラシである。ヒール役のように歯をむき出した剥製にされ、一般的なアザラシと一線を画す佇まいある。


日本全国の水族館に様々なアザラシは飼育展示されているが、ヒョウアザラシはどこにもいない。展示されていない理由の1つに「凶暴な肉食性である」、というものを読んだことがある。


映画『南極物語』をご覧になったことがあるだろうか? 南極で生き抜いたタロとジロの物語。映画のなかで、餌を巡ってタロとジロたちが戦ったのが、このヒョウアザラシである。科博にはジロの剥製も展示されており、因縁の対決が再び……と、夢想してしまうものである。

 

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 展示の順路としては逆になってしまったが、入口付近には太古の絶滅種も飾られている。現生の海のハンターの理解を深めるため、進化の経緯や比較は役に立つ。


 フタバサウルスやダンクルオステウスといった常設展の顔から、カラモプレウスとクラドキクルスの闘争化石というレアなものまで。後者2つは名前だけ聞いてもピンとこない方が多いだろう。絶滅魚類はそこまで詳しくない私も、会場で説明文などをしっかり読ませて頂いた。


『歴史的な相討ち』と銘打たれ、カラモプレウスに食われたクラドキクルスが、カラモプレウスの腹を噛み食い破るというもの。化石と想像図を個々に見てもイメージしにくいが、セットで観覧すると「そういうことなのか……」と理解しやすい。



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 続いて、翼竜である。ズンガリプテルスの復元標本と、アンハングエラ科のケアラダクティルスの化石。後者の化石は実骨でほぼ全身が残っており、骨の1つ1つから、合計50本程の歯まで、見所が凝縮されている。もし『海のハンター展』でなく『翼竜展』なら、見所の1つとしてピックアップされる程のものであろう。
(なお紹介した絶滅魚竜と翼竜は、北九州市立自然史・歴史博物館いのちのたび博物館の所蔵である。先日科博で行われたスピノサウルス新復元が目玉の恐竜展2016、今夏は北九州で開催されている)

 

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さて、海のハンター展にはペンギンの剥製もいくつか展示されている。そのなか、1千万年前のペンギンであるスフェニスカスも忘れてはならない。複製ながら、全身骨格と産状化石が展示されている。

余談であるが、数年前、「ペンギンの祖先は黒白でなく茶白」だったという記事を読んだことがある。スフェニスカスはいったい黒白だったのか茶白だったのか……茶白のペンギン、想像すると意外とかわいい。
(なお、現世のペンギンでもケープペンギンなど「スファニスカス属」は生活しています)




 私の記事で紹介した生物は偏っているが、『海のハンター展』はサメといった軟骨魚類から毒をもった魚、魚を補食する鳥などの剥製が多く展示されている。また、海のハンターとして頂点にいるヒトについても触れられている。
 海水浴へ行くよりも気軽に海に触れられる、夏に相応しい特別展であった。



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